HIGEの独り言
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クーラーを切っての午睡。汗ばんだが、ぐっすりと寝れた。
女房殿が、アイスキャンデーをくれた。寝起きのアイスキャンデーは良い。本当にうまい。
が、半分ほどかじったところで、頭痛が来る。残りは女房殿に。女房殿は信じられないという顔で笑う。彼女は、アイスキャンデーやアイスクリームを食べても、頭が痛くなることはないらしい。
子供の頃、夏のある日の午後。やっぱり昼寝の後だった。父親がアイスキャンデーを買って来いと、20円をくれた。当時、私の村には、駅前にアイスキャンデー屋があった。家から走っていくと7~8分くらいの距離だった。一本5円。みかん、イチゴ、小豆、ミルク等けっこう種類があったように思う。
「父ちゃん、5円足りんが」。わが家は5人家族だ。
「いいんじゃ」
「ほんでも」
「いいさかい」
結局、父親は20円しかくれない。
しかたがないので『きっと父ちゃんは食べんのやろ』と思い、20円を握りしめて走った。
「こんちわー、アイスキャンデーくだいま」
「いくつほしいが」
「4つ」
どんな種類を注文したか覚えていないが、店のおばちゃんが、「20円ね」と言って、紙袋に入った4本のアイスキャンデーを手渡そうとして、私の顔を見て、
「おまんなぁ、早苗ちゃんとこの子やろ」と言った。
「うん」
「早苗ちゃんと顔ソックリやさかい」
そして「おまけ」と言って1本追加してくれた。
「あんがとう」
とけないように、全速で家に帰る。
「父ちゃん。1本まけてもろたわ」
「そうやろ」
それからも、父親は20円しかくれなかった。
おまけをもらうのがちょっと恥ずかしかったが、後で、父親と店のおばちゃんは、幼馴染だということを知ってからは、それに甘えることとした。
久しぶりに、父親のことを思い出した。