HIGEの独り言
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生ニンニクをひとかけらすりおろす、そこに等分の醤油を注ぐ。それが白菜の漬けもののつけタレである。漬物は本来はそのまま食べるのだろうが、香りづけのために醤油をかける人もいる。わが家では、それがときどき、ニンニク醤油となった。
白菜の漬物は、子供の頃は白い根っこの部位より、緑の葉っぱの先の方が好きだった。漬物樽から出して、固く絞って刻まれた白菜の漬物、その葉っぱの部分を、ご飯の上でひろげ、ご飯を包んで口に頬張る。漬けた高菜の葉っぱで包んだおにぎりを見るのは大人になってからであるが、それと似たようなものである。
白菜の漬物と醤油、そして白い熱いご飯、まずいわけがない。その醤油におろしニンニクが入っている。ニンニクのすりおろしたものは、とても臭いし、かなり辛い。食べるのはうまいが、その後の吐く息のくさいのは、餃子を食べた後と同じだ。だから、この食べ方は、次に日が休みであること、周りの皆が食べることに尽きる。
ここで生ニンニクの思い出。
味噌ラーメンに生ニンニクのすりおろしをたっぷりかける。
生ニンニクをスライスしたものを一緒に食べる高知のカツオのたたき(これでカツオのたたきというものを好きになったのだが)。
中国からのお客を接遇したときのこと。食事は日本のラーメンが良いとのことで喜多方ラーメン。黑酢は不可欠だがこれは持参する。そして生ニンニク、というのが相手のオーダだった。にんにくはスライスするか、それともそのままか。とりあえず二通りのものを出した。彼のやり方を真似するしかない。ラーメンをすすり、スライスしていないほうのニンニクを少しかじった。それを繰り返し、ニンニクは食べきった。みならったがこれは辛かった。だが相手はすごく満足げだった。日本のラーメンも、ニンニクもうまいと言ってくれた。生ニンニクを常食するのが中国の食生活かどうか知らないが、その客を見ていると、ニンニクは元気のもとであることは確かなようである。ただ、どうだったのだろう。中国産のニンニクと青森産のニンニクとは、味も、においも、辛さも明らかに異なる。値段も相当に高い。要するに青森産はうまいし辛い。辛くなかったのだろうか。
白菜の漬物も、ニンニク醤油も、今では、遠い思い出となった。